機械は古い。だから仕事は丁寧にする。【製本部】

製本部の仕事を動画に撮らせてもらいました。

 

タップハウスにある製本の機械はかなりの年季物。

10年どころでは効かないと思うのですが、

それだからこそ、昔の製品は手を抜いたり、

必要以上にスピードだけを求めたりしているところがなく、

上等な仕上がりの製品を安定して作り出してくれます。

 

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タップハウスでその製本の機械を担当するTさんも、かなりの年季者。

曲がっているとか、ずれているとか言うことに、誰よりも敏感です。

 

この前、とんとん、とんとん、と音がするから、近寄って何をしているのかを聞いてみました。

 

「ん? 刷毛がな、また形が崩れてきたらあかんから、直してんねん」

 

刷毛を直す?

どういうことかと、その刷毛を見せてもらうと、
いつも指で掴んでいるところはくぼんでいて、
刷毛の毛をはさんでいる板が壊れたところには、
別の板があてがわれていました。

どうしてここまでして使うのだろう?
そのことも聞いてみると、こんな刷毛は、もうどこにも売っていないとのこと。
よく見ると、刷毛の先がピンと尖って真っ直ぐに伸びていました。

その刷毛がダメになった時のために買った刷毛は、先がほわほわ(←感じがわかってもらえると嬉しいです)。

その新しい刷毛も「特註」と押し印みたいな文字が刻まれていたので、

かなりの金額がする刷毛のようでした。

 

「今修理している刷毛はな、製本のことを教えてもらった師匠から教えてもらったものやねん。

 大阪・日本橋の文楽座の前にあった刷毛屋さんで買ったわ。

 “上刷毛”という刷毛で、高かったなぁ。

 あの刷毛屋さん、どこいったんやろなぁ」

 

(動画には、その刷毛を直したあと、もう1本の刷毛を直しているところを映しています)

 

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タップハウスには、そんな古いことにこだわった人が、製本を担当しています。

 

「外で印刷をしたものの持ち込みやから仕方ないけど、

 ほんまやったらこんな印刷したものを製本したくない」

 

と、たまにわがままを言ったりしますが、

その人が、タップハウスの印刷物の最終の仕上がりを仕切っています。

 

   ●

 

実は、タップハウスが、アットマーククリエイト様の電子書籍を紙の本にして、

1冊無料でプレゼントできるのは、実はこの人のおかげ。

 

1冊を製本するのにも、本の大きさ、厚さを計算し、

微妙に製本の機械を調整しないといけません。

 

それでも、機嫌良く作ってくれるのは、

本を書いた人が、出来上がった本を見た時に喜んでくれる笑顔を、

何十年も見てきたからかもしれません。

 

 

 

大阪市北区浮田2-2-14 辻芳ビル TEL 06-6375-2151 FAX 06-6375-2295

E-mail tapphouse@nifty.com

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